人形の種類

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棒人形

同じく下から操作する人形だが、全身が胴体から頭にかけての棒で支えられている。 別の細い棒で手と、必要なら足を動かすこともできる。 このタイプの人形は、インドネシアのジャワ島やバリ島に伝わるもので、ワヤン・ゴレックと呼ばれる。 ヨーロッパでは長い間、ラインラント地方に限られていたが、20世紀初頭、ウィーンのリヒャルト・テシュナーがこのタイプのフィギュアの芸術的可能性を発展させた。 モスクワではニーナ・エフィモワが同様の実験的な演出を行い、これに刺激されたのか、1930年代にはセルゲイ・オブラストソフが演出するモスクワの国立中央人形劇場がこの種の人形を発展させた。 第二次世界大戦後、オブラツォフ劇場は東欧を中心に多くの巡回公演を行い、その結果、棒人形を使った人形劇が数多く誕生した。 現在、東欧の国家的な大規模人形劇では、棒人形が主流となっている。 アメリカでは、マージョリー・バチェルダー(Marjorie Batchelder)の影響を受けて、学校や大学の劇場で棒人形を使う動きが大きくなり、特に手のり人形に価値があることが分かった。 この人形は、手が人形の体の中を通り、頭の部分にある短い棒を握り、腕は通常の方法で棒で操作するものである。 この技法の大きな利点は、身体を曲げることができることで、操り手の手首が人形の腰と一致する。 一般に棒人形は、ゆったりとした重厚なドラマに適しているが、その可能性は多く、バラエティに富んでいる。

ファウンとニンフ(Richard Teschner作、棒人形、1914年、ミュンヘン人形劇コレクション所蔵)

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Faun and Nymph, Richard Teschnerによる棒人形、1914年、ミュンヘン、人形劇コレクション

提供:ミュンヘン人形劇博物館

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