本研究の目的は、新生児における側脳室の非対称性の原因を究明することである。 また、側脳室サイズに関して、頭の位置の影響や出生時の体重との関係についても検討した。 本研究の対象は、妊娠週数33.1+/-3.5週、出生時体重1793+/-613gの新生児60名で、超音波検査は出生後1週目と2週目に実施された。 側脳室後角を通る傍矢状断および冠状断で側脳室をトレースし,その面積を測定した. 出生時の体重との関連で脳室サイズに有意な変動は認められなかった。 左心室サイズは右心室サイズより大きかった。 左右の心室サイズの差は部分的に頭位によって影響された. 左心室と右心室の大きさの比率は非常に広い範囲に分布していた. 脳室の非対称性は病的なものではなく、個人差によるものと考えた。