カルチノイド腫瘍の3人に2人くらいは、病気の診断につながる徴候や症状がみられます。 しかし、カルチノイドはゆっくり成長する傾向があるため、人によっては数年間症状が出ないこともありますし、他の理由で検査をしたときに見つかることもあります。
中心性カルチノイド
カルチノイド腫瘍の多くは、肺につながる太い気管支で始まります。 症状としては、
- 咳(時に血が混じることもあります)
- 発熱
- 息切れ
- 胸痛、特に深呼吸をした時
大きなカルチノイドは空気の通路を一部または全部塞いでしまい、肺炎(肺での感染)につながる可能性があります。
末梢カルチノイド
一部の腫瘍は、肺の外縁にある細い気道から発生します。 腫瘍の数が多すぎて呼吸困難に陥らない限り、症状が出ることはほとんどありません。
腫瘍からのホルモンによる症状
カルチノイド腫瘍の中には、ホルモン様物質を作り、それが血流に放出されるものがあります。 肺カルチノイドは、消化器カルチノイド腫瘍よりもはるかに少ない頻度でこれを行います。
カルチノイド症候群です。 まれに、肺カルチノイド腫瘍が症状を引き起こすのに十分な量のホルモン様物質を血流に放出することがあります。 これがカルチノイド症候群の原因です。 症状は以下の通りです:
- 顔面紅潮(赤みと温感)
- 下痢
- 凍え
- 速い心拍
カルチノイド症候群の多くの人々は、ストレス、激しい運動、およびアルコールを飲むことがこれらの症状をもたらすか悪化させると考えています。
長い間、これらのホルモン様物質が心臓弁を傷つけ、次のような症状を引き起こします:
- 息切れ
- 衰弱
- 心雑音(異常心音)
Cushing症候群:まれに、肺カルチノイド腫瘍がACTHというホルモンを作ることがあります。 そのため、副腎でコルチゾール(ステロイドホルモン)やその他のホルモンが作られすぎてしまいます。 ということになりかねません。
- 体重増加
- あざができやすい
- 虚弱
- 眠気
- 高血糖(または糖尿病)
- 高血圧
- 体毛や顔毛の増加
など。
肺カルチノイド腫瘍の症状がある場合
上記の症状や兆候は、肺カルチノイド腫瘍が原因である可能性があります。 しかし、他の疾患によって引き起こされることもあります。 それでも、これらの問題がある場合は、原因を突き止め、必要に応じて治療できるよう、医師の診察を受けることが大切です
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