約19歳、女性、長年にわたり両腕の発汗を呈している。 発汗はここ数年、徐々に悪化している。 時折,足や腰にも発汗することがある。 発汗は特に夜間に起こることはなく、アルコール、食事、絶食との関連はない。 生理は規則正しい。 頭痛や視覚障害などの随伴症状はない。 学生で、非喫煙者であり、週末にアルコールを摂取する。
診察では、手足に汗をかく程度であった。 血圧125/70mmHg。 前突症はなく、他に先端巨大症を示唆する所見はない。 スキンタッグ、甲状腺腫、巨細胞症もなかった。
結果。 IGF-1値 75.6 nmol/l (ref: 3562)、経口ブドウ糖負荷試験 (OGTT) 直後成長ホルモン 0.06 μg/l, MRI 下垂体-下垂体は上縁が凸状に拡大し、視交叉は関与していない。 右側腺内にわずかに低増強の領域がある。
彼女の症例は、地域の下垂体MDTで議論された。 診断としては先端巨大症の可能性が高いが、下垂体に明確な外科的標的病変がないため、症状緩和のためにソマトスタチンアナログを提供し、下垂体MRI検査を間隔をおいて実施する予定である」
先端巨大症と思われるが結果が一致しない珍しいケースである。 Dimarakiら(2002)は、血漿IGF-1の連続測定により、グルコースチャレンジ後のナディア成長ホルモン値が抑制されているにもかかわらず、先端巨大症の症例(13%症例)を発見することができたと報告している。 したがって、IGF-1単独でも先端巨大症の診断に十分使用でき、ゴールドスタンダードOGTTの陰性化に惑わされることはないだろう。 IGF-1上昇と先端巨大症に関連する罹患率と死亡率の改善をもたらすために、これらの患者において先端巨大症を早期に診断することが重要である<9307>。