地域重力場に対する地殻の厚さの違いは、第一近似として、1)堆積層、2)花崗岩、3)玄武岩の3つの層に区別することができる。 深部地震探査で得られる複雑な「波絵」の研究から、地殻は大陸性、海洋性、遷移性に区別され、地殻の表面テクトニクスと深部構造の間に一般的な関係が存在することが分かってきた。 地殻の厚さは、台地の平均が約25km〜35kmであるのに対し、山地が40km〜80kmと最も厚い。 地殻には、堆積マントルといわゆる結晶層の間と、結晶層と地表の間の2つの重力的・地震的な不連続性が特に顕著であるようだ。 地殻の厚さは、ロシアプラットフォームと西シベリアプラットフォームの北側で30km〜34km、黒海で約24km、ソ連の南、南東、東の全域で25kmと推定されている。 ユーラシア大陸では、チベットが最も地殻が厚く、重力最小値は約85 km、ヴェルコヤンスク地方では地表面は43 km以上であることが示されている。 北極海の大部分は、北方領土と同程度の厚さの棚で占められている。 このことから、ソ連邦北岸に隣接するかなりの海域が大陸型であることがわかる。 地殻は北に行くほど急速に薄くなり、10km程度になる。 太平洋沿岸のM面は約33kmで、棚田地帯はオホーツク海を含めてかなり狭い。 大洋と千島列島の方では、地殻は急速に薄くなって10 kmになる。 — C. E. Sears.
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